CULTIVAR PROFILE
レッドイスラエル
アテモヤの品種 / Red Israel

レッドイスラエルは,赤い果皮をもつアテモヤ系のアンノナ品種として流通する品種.一般的な緑色系アテモヤとは違い,鱗片状の突起から果皮全体が赤〜紅紫色に色づくため,見た目のインパクトが非常に強い.
一方で,厳密な交配由来はやや不明瞭で,チェリモヤとバンレイシだけで説明できる典型的なアテモヤというより,A. cherimola × A. reticulata 系の赤果皮アンノナ,またはテモイラタ系に近いものとして扱う方が安全かも.
品種情報
- 原産地・来歴
- イスラエル由来またはイスラエル系統として流通.分類・流通名には混乱がある.
- 果実サイズ
- 心臓形〜円錐形.果皮は赤〜紅紫色に色づき,果肉は白色で,条件によりわずかにピンクを帯びるとされる.
- 味
- 濃厚な甘味をもつアテモヤ系の食味に,A. reticulata 系を思わせる独特の香りや酸味が加わる.海外ナーセリーではパイナップル,バニラ,ブルーベリー,クランベリーのような香りとして紹介されることがある.
- 食感
- 白色でクリーミー.通常のアテモヤ同様,完熟するとやわらかく濃厚な果肉になりやすい.
- 香り
- パイナップル,バニラ,ブルーベリー,クランベリーを思わせる香りとして説明される.
- 収穫期
- 沖縄での収穫期は未確認.アテモヤ類に準じ,開花期・人工授粉時期・肥大期を栽培記録で確認したい.
- 耐寒性
- アテモヤ類に準じる.強い霜や低温には注意が必要.
- 背丈
- 中〜大型の常緑果樹.枝は風で傷みやすく,浅根性のため防風と支柱管理をする.
- ゲノム構成
- 赤果皮のアンノナ交雑系統.Red Atemoya,Red Gefner,Temoylata などの名で混同・流通..
- 収量
- 多収と紹介されることがあるが,沖縄での着果性は実栽培で確認したい.
- 樹勢
- アテモヤ類に準じて中〜強程度を想定.強風で枝折れ・擦れ傷が出やすい点に注意.
- 栽培難易度
- 不明.
- 沖縄適性
- 沖縄では日当たりと排水のよい場所で,防風を強く意識して育てたい.自然結実しやすいという情報はあるが,形のよい果実と安定収量を狙うなら人工授粉をする必要がある.
- 鉢植え適性
- 鉢栽培は可能性があるが,根域が狭いと水切れ・樹勢低下・台風時の転倒に注意..
- 初心者向け
- 不明.
- けんゆーコメント
- 赤い果皮がとても目立つ,コレクション性の高いアンノナ.苗を導入する場合は,種子では親と同じ果実になる保証がないため,接ぎ木苗・取り木苗・信頼できる穂木由来の苗を選びたいです.
- 出典・補足
- Red Israel は赤い果皮をもつアテモヤ系品種として流通するが,厳密な分類には混乱がある.CABI系文献では A. cherimola × A. reticulata の自然交雑,またはアテモヤと呼ばれる赤系アンノナとして扱われる記述があり,テモイラタ系に近い可能性を注記する.海外ナーセリーでは Red Israel,Red Atemoya,Red Gefner,Temoylata などの名で流通・混同されることがある.参照: ResearchGate “Annonas: cherimoya, atemoya and sweetsop.”; Boutique Vegetale “Annona x Atemoya Red Israel”; Canarius “Annona x atemoya Red Israel”; UF/IFAS EDIS HS64/MG332 “Atemoya Growing in the Florida Home Landscape”.

